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- 「準備は整いましたか?」
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- 数日前、バルトフェルドはラクスが目覚めたと聞きとりあえずは安堵した。
- だが状況は何も好転していないため、その間のことを報告をするのは胸は痛んだが、しないわけにもいかないのですぐに現状を報告した。
- メンデル宙域を捜索するも、キラとストライクフリーダムはまだ見つかっていないこと。
- その報告に対しラクスは辛そうな表情を浮かべたが、取り乱すことなく続きを促す。
- バルトフェルドはラクスを気遣ってできるだけ事務的に報告を続ける。
- 評議会で出た話、そして今プラント市民の大半を占めている話題について。
- それはキラがブルーコスモス、或いは地球軍のスパイではないかという噂だ。
- 評議会内はキラへの不信感から、キラを発見した場合に詰問を求める声もある。
- プラント内でも詳細はまだ報道されていないが、事件の直後から市民の間にもメンデルの核による消滅は噂となって広がっている。
- キラがストライクフリーダムと共に行方不明になったことも含めて。
- どこから情報が漏れたかを調べる必要はあるのだが、とにかく市民の間にも様々な憶測が飛び交い、漠然とした不安とキラへの不信感が蔓延している。
- それを抑えるのも議長の仕事ということになるのだが、議長としてではなくラクスという人物でなければ抑えることはできないという事実もあり、評議会としてもラクスに頼らざるを得ない。
- 事件が広く知れ渡っていることにラクスは違う意味で驚き、目を見開いた。
- メンデルの消失による市民の動揺はある程度予想していたが、キラのことまで知れ渡っているとは、誰かが情報を故意に漏らしたとしか思えない。
- さらにアークエンジェルからもオーブでカガリ達が"FOKA'S"の襲撃にあったと報告を受け、それらを聞いたラクスは事態は予想以上に悪い方向に向かっていると感じた。
- ラクスは自分の意志を再確認するように急がねばなりませんといい、演説の準備を急ぐように指示を出した。
- 思い詰めたような表情なのは気になるが、その言葉には意志の強さが伺える。
- その意志の強さに若干圧倒されたバルトフェルドだが、演説の準備を指示されたという若いザフト兵に準備を急ぐように命令した。
- ストライクフリーダムの消失のショックから目覚めたと思ったら、すぐに演説の準備をさせたということで、その間のエミリーとのやり取りを知らないバルトフェルドは、ショックを振り切ったものと思っていた。
- そしてしばらくは様子を見ようと心に決める。
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- そんなやり取りを思い出しながら、とりあえずラクスが要求した準備は整ったので、バルトフェルドは別室で待機しているラクスを呼びにきた。
- ノックをしたが返事がないので部屋に入ると、明かりのない暗がりの中でラクスは、背を向けたまま振り返らずに静かにそう尋ねた。
- それは何とも言えない威圧感に満ちていて、バルトフェルドはわずかにどもりながらああとだけ答える。
- バルトフェルドは今回の演説について、何も聞かされていない。
- その行動力に驚かされることにはもう慣れたが、それでもプラントばかりか、全世界に向けての放送とは一体何を話すつもりなのか。
- まあメンデルでの出来事に関することだろうとは予想したが。
- 一応準備の前に意図を確認したのだが、ラクスはこれからの未来に必要なことなのですとだけ言い、憑き物が落ちたように無言のまま意味深な笑顔をバルトフェルドに向けるだけだった。
- ただその瞳には強い意志が込められていることだけは分わかった。
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- ラクスの方も何を話すか誰にも告げていない。
- 唯一事情を端的に知るエミリーにも、誰にも言わないようにお願いしていた。
- おそらく通常であれば誰かに相談してからするだろう。
- だが今の緊急事態という状況が、自らの決意を鈍らせたくないという思いと、誰にも迷惑を掛けたくないという思いがそれをさえなかった。
- その想いが唯一人の人に向けられたものであるから余計に。
- その想い人に言わせればまた一人で抱え込んで、と呆れるかも知れませんけど、と自嘲気味に寂しげに少しだけ笑う。
- そして気持ちを切り替えるように、ふーっと大きく息を吐く。
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- 「では参りましょう」
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- しばらく沈黙が二人の間を支配したが深呼吸の後唐突にラクスはクルリと向きを変えると、凛とした力強さを感じさせる表情で唖然としているバルトフェルドの前を通り過ぎ、演説の壇上へと歩を進める。
- その後姿に今までに見たことのない緊張感を感じ取り、バルトフェルドもいつになく真剣な表情でラクスに続いた。
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PHASE-25 「ラクスの戦い」
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- 「プラント最高評議会議長、ラクス=クラインです」
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- 自分を映すテレビカメラの前に立ったラクスは、スタッフの合図に演説を始める。
- これまで何度こうやってプラントに、世界中の人々に呼びかけてきただろう。
- 議長になる以前もこうやってテレビの前に、公衆の面前に立って思いを投げかけてきており、それにはもう慣れたはずだった。
- だが今回は想像以上に緊張する。
- そして人前に立つことを躊躇いそうなほどの恐怖も感じている。
- 今から自分がしようとするとこを知れば、キラなら何を馬鹿なことを、と怒るかも知れない。
- あるいはそんなことをしなくても大丈夫だよと、少し困った顔で微笑むかも知れない。
- 自分でも僅かながら自覚はある、さらなる混乱を与えかねないことを。
- 本当に私は自分勝手な人間ですわね、とラクスは一人ごちるが今更止めようとは思わない。
- キラを巡って大きな争いが起きようとしているのを感じ取っているから。
- これはその正体もわからない相手への、たった一人でもキラを守ると決めたラクスの宣戦布告でもあるのだから。
- こんな私ですが力を貸してください、とラクスは心の中で呟いてそっと自分のお腹に手を当てる。
- そうすると不思議と心が落ち着いてくる。
- 自分は一人ではないということが感じられる。
- そう私は戦わなければならないのです、キラとこの想いと共に。
- 落ち着きを取り戻したラクスは表情を引き締めると、カメラを見据えてその透き通る声を響かせる。
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- 「皆様が既にご存知の様に、今は破棄されているコロニー、メンデルが核によって消失する事件が起きました」
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- ラクスはそこでキラが共に消えたことを思い出し、人々には悟られない程度に表情を曇らせる。
- そして表面上は淡々とテレビの前の市民に向けて状況の説明を続ける。
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- 「今回の事件のことは未だ真相はわかっておりません。ですが私達は全力で調査しております。ですからどうか私達に時間をください」
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- キラをスパイと決め付けるのは早計だ、とラクスは訴えるように言葉を続ける。
- ラクスの訴えにテレビの前で人々は少し戸惑ったように顔を見合わせる。
- キラの陰口をたたいているのを少なからず後ろめたい気持ちがあり、またそれがラクスへの支持の高さを物語る。
- だが傍らにいる数人の評議会議員、この演説を世界に流しているスタッフの間には、まだキラに対する不信感がひそひそと飛び出している。
- それはラクスの耳にも聞こえてくる。
- そしておそらくカメラの向こうの市民も、そんな気持ちを少なからず抱いているであろうことは予想できる。
- キラに対してそうゆう感情があるのは最初からわかっていたことであり、覚悟していたことだ。
- だから自分だけはどんなことがあってもキラの味方でいようと心に決めた。
- キラは意に介す様子は無く受け流していたが、ラクスにしてみればキラのことで色々と言われるのはやはり辛くもあったから。
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- 「ですからどうか皆様も今一度落ち着いてください。闇雲に武器を手に取り、敵をただ敵として撃ってはまた悲しみしか生み出さない戦争が繰り返されてしまいます」
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- キラは敵ではない。
- 暗にその意味を込めて、そしてまた愚かとも言える争いにならぬようにラクスは訴える。
- それは世界中の誰もが共通した思いだ。
- 戦争は悲しみしか生まないことは、この数年で経験した2度の戦争で誰もが知ったのだから。
- プラントでも地球でもざわめきや喧騒が起こりながらも、皆一様に肯いてラクスの話を聞いている。
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- ラクスはそこまで言うと、一度言葉を切る。
- そしてラクスは大きく深呼吸するとまたお腹に手をそっと当てて、意を決して全世界に向けて告げる。
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- 「本日はまた皆様に、ご報告があります」
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- これにはラクスの演説を見守っていた評議会議員はもちろん、バルトフェルド達の間にもざわめきが起こる。
- 彼らは報告すべきことは全て報告したと思い、終わりの挨拶をするものだと決めつけていた。
- これ以上何を言うことがあるのだろうか。
- 首を傾げつつ一段と緊張感を増したラクスを、固唾を呑んで見守る。
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- 「私は妊娠致しました。私のお腹には新しい命が宿っています」
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- ラクスはお腹に当てた手を愛しそうにさすると、一転柔らかな愛しさの溢れる表情でそう告げた。
- 一瞬にして全世界に衝撃が走った。
- プラント市民にとってはある意味メンデルの消失以上の。
- 誰もが聞き間違えたのかと、自分の耳を疑った。
- それはそうだろう。
- 平和の歌姫とも呼ばれるトップアイドルにして、プラントの最高権力者が妊娠したと告げたのだ。
- キラと言う恋人がいるということは知っていても、結婚したとは聞いていない。
- バルトフェルドを始め、イザークやディアッカ、評議会議員達も驚きで身動きすらできない。
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- 「私が最も愛する方との、キラとの間にできた大事な大事な授かり物です」
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- そして相手は今まさに行方不明となり、疑惑の渦中にあるその人だとはっきり告げる。
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- コーディネータ同士の出生率は低下の一途を辿っている。
- それは何年も前からプラントで課題となっている深刻な問題だ。
- それに対して生前のラクスの父シーゲルは、婚姻統制により出生率を少しでも高めようと問題に取り組んでいた。
- 出生率が高くなる対となる遺伝子を持つ男女を定めて、結婚相手をあらかじめ決めるという法律。
- だからラクスも当初はアスランとの婚約というものが幼少に決められたのだ。
- しかしそれが結果的にデュランダルの暴走を生んだとして、今は結婚統制は廃止されている。
- それでも何か手を打たなければコーディネータは滅びの道を辿ってしまう。
- キラもわかっていたから不妊治療の技術開発に携わることを拒否しなかった。
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- 実際のところ、キラとラクスの間に子供ができる可能性もかなり低かった、ほとんどゼロと言っていいほど。
- それは周囲の人間も、本人達ですらわかっていたことだった。
- それが2人の間に治療もせず、子供を妊娠したというのは奇跡とも言える出来事だ。
- 冗談だと思った人間が居てもおかしくない。
- だがラクスの仕草や表情から嘘ではないと理解できる。
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- ラクス自身も最初聞いたときは信じられなかった。
- できればという希望はあったが、自分には望めないことだと半分諦めていたから。
- それでもキラと共に生きていけることは幸せなことだから大丈夫だと思っていた。
- だが妊娠の事実と受け入れられた時、その奇跡の贈り物に感謝した。
- そして欲深いほどの本当の願いと、自分がどれだけその人を愛しいと想っていたか理解できた気がした。
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- 世界中に広がる衝撃の静寂を知ってか知らずか、ラクスは続ける。
- 自分の想いと意志を確認するように。
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- 「私は本日より、ラクス=ヤマトと名乗ります」
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- キラ=ヤマトの妻となるのです、とラクスは決然とした態度でそう宣言した。
- クライン派を名乗る人達のことを思うとクラインの名を棄てることになるのはいささか気が引けたが、それでもヤマトを名乗ったのは自分の決意を周囲に明確に示すためだ。
- そう何があってもキラへの想いを抱えて生きていくことを。
- そしてキラが生きていることを誰よりも強く信じているから。
-
- 「今は行方不明となっていますが、私は信じて待ち続けます。私の想いは変わることはないのですから」
-
- お腹の子にとって、父親はこの世でたった一人しかいないのだから。
- それこそが唯一今のラクスを支える力だから。
- ラクスの揺ぎ無い想いに全ての人が圧倒される。
- ラクスはその想いの全てを言葉にするとそっと目を閉じて深呼吸し、そして歌い始める。
- それはキラへの想いを綴った、切なくも美しい歌。
-
-
- どれほど遠く離れていても
- 声が届かぬ場所だとしても
- 貴方との愛を誓い合ったあの日々は
- 決して消えない記憶
-
- 目を閉じればいつでも
- 貴方の笑顔が浮かんでくる
- その笑顔が
- 凍えそうな心を暖めてくれる
- 挫けそうな心に勇気をくれる
-
- 私に唯一つできること
- 貴方を信じぬくこと
- それが希望への礎
-
- 心は常に貴方と共にある
- 果てしなく遠い場所で
- 限りなく傍に・・・
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-
- ラクスの想いは歌いながら溢れてくる。
- それは耳に聞こえるのではなく、直接心に響く旋律、歌詞。
- 衝撃の告白に喧騒、怒号が飛び交っていたが、その声にモニタ、テレビの前の人々も一人、二人と黙って耳を傾け始め、いつしか世界中にラクスの歌声だけが響く。
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-
- どれほど出会えぬ日が長くても
- 体が闇に飲み込まれたとしても
- 貴方と未来を願ったあの約束は
- 決して色褪せぬ過去
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- 耳を澄ませばいつも
- 貴方の声が聞こえてくる
- その声が
- 悲しみの朝を慰めてくれる
- 涙零れる夜を癒してくれる
-
- 私に唯一つできること
- 貴方を呼び続けること
- それが幸福<しあわせ>への道しるべ
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- 想いは常に貴方と共にある
- 果てしなく遠い場所で
- 限りなく傍に・・・
-
-
- その痛いほど伝わるラクスのキラへの想いに、人々の頬を知らず知らず涙が伝う。
- プラントも地球も、評議会議員達も、バルトフェルド達も。
- ラクスの強い想いが今、この世界を包み込む。
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- 私に唯一つできること
- 貴方をただ想うこと
- それが未来へ進む力
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- 心はいつも貴方で溢れてる
- 果てしなく遠い場所から
- 限りなく傍で・・・
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- たとえキラがこの歌を聴いていなくとも、自分の想いがキラへ届くようにと、そんな願いを込めて歌い切った。
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- ラクスは静かに歌い終わると微かに天井を仰ぎ見て、それから深々と一礼をして何も言わずに壇上を去る。
- ラクス自身感情が溢れ出して、涙を堪え切れなかったのだ。
- 舞台の裾に引っ込むと、そっと涙を拭う。
- だがいつまでも泣いてはいられない。
- ラクスの本当の戦いはこれから始まるのだから。
- ラクスはまた凛とした表情で前を向いた。
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- そしてラクスの告白も、歌ったことも、何も言わずにラクスが去ったことについても文句を言うものはいなかった。
- 誰もがモニタに映る無人の壇上をじっと見つめ、しばらくその歌の余韻に浸って動けずにいた。
- 後にこの日は「世界が泣いた日」と、誰ともなく語られることになる。
-
-
*
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- ラクスの演説はオーブでも流れ、ここオーブ行政府の中央執務室でもカガリ達はしっかりと聞いていた。
- まさかラクスが妊娠しているとは思っていなかった。
- 奇跡に等しい出来事であることは、カガリ達も重々わかっていたことだけにとても驚いたがそれはとても喜ばしいことだ。
- そしてあの歌に誰もが涙を流さずにはいられない。
- 二人の想いの強さを知っているからこそ、余計に切なさが込み上げてくる。
- キラがいない状況ではきっとラクスの心には大きな悲しみがある。
- それを乗り越えて、戦うためにラクスは立ち上がったのだとカガリにはわかった。
- しばらく言葉も無くモニタに釘付けになっていたカガリだが、やがて涙をごしごし拭くと決意を秘めた表情で宣言する。
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- 「私はプラントへ行く」
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- 別の驚きでその場の一同はまたしばらく動けなかった。
- いち早く気を取り直したアスランが涙を拭いながら抗議の声を上げる。
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- 「何を言ってるんだ。結局"FOKA'S"とか言う組織のこともよく分からない状態で、まだ不安定な状態なんだ」
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- 今わかっているのは"FOKA'S"はひどくキラを憎んでいるということ。
- そして無人で動くMSを主戦としている高い技術力を持ったコーディネータのテロリスト集団だということだけだ。
- キラの特別な出生の秘密に関わっているらしいのだが、関わりの深い者を仲間にしようとして、それが叶わないとわかると殺害を企てた過激な組織だ。
- 今はカガリ本人もその組織のターゲットになっていると思われる。
- そしていくら停戦協定を結び、ラクスが最高評議会議長に就任したことでプラントとは友好な関係にはなっているが、それでも宇宙は味方の少ない敵地になるのだ。
- プラントにラクスが必要なように、このオーブにはカガリが必要不可欠なのだ。
- アスランはそんなカガリが危険な場所に行くことには賛成できなかった。
-
- 「だから、アークエンジェルも行くんだ」
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- 私の護衛だ、とカガリはしごく当然のことのように告げる。
- アスランの反対に私もいつまでも何も考えずに突っ走ったりはしないぞと、少し拗ねて反論する。
- 頬を膨らませながらラクスと協議の場を作って、今後の対策を練るんだと続ける。
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- 「私達は同じ志の元に誓った仲間だろ。だったら私達も共に戦うんだ。戦うべきは戦争という行為そのもののはずだ」
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- 私達は戦いたいわけではない。
- だがキラやラクスと誓ったはずだ、平和を築くための戦いをすることを。
- そして彼らにはこれまで何度も助けられてきた。
- 今度は私達が助ける番だ、とカガリは力説する。
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- キラが死んだとは思っていなかった。
- 過去何度か死んだと思える状況の中で、キラは生還している。
- それを目の当たりにしてきたカガリやマリューには特にそう思えてならなかった。
- きっとどこかで生きている、生きてまた再会できると。
- だから今私達にできることをしておくんだ、とカガリは歯を食いしばるような表情で拳を握り締めて、自分自身にも言い聞かせるように言葉を紡いだ。
- その言葉にアスランもハッとした。
- アスランだけではない。
- アークエンジェルのクルー達、今オーブで中心となって動いている人物はキラとラクスに助けられてきた者がほとんどだ。
- そして思い出す。
- オーブを離れるキラとラクスと誓ったそれぞれの思いを。
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- 今ラクスは悲しみに耐えながら戦っている。
- キラも多分一人で背負って戦っている。
- また世界が戦争という悲劇に飲み込まれないように。
- だがそれは二人だけが背負う、二人だけに背負わせるべき問題ではない。
- 今こそ彼らのために力を尽くす時なんだと、誰もが思った。
- そこに居た全ての者が力強く頷き、俄かにプラントへ向けて出発するための準備に慌しくなる。
-
- ラクス、私も戦うぞ。
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- そんな様子を目を細めて見守りながら、カガリは宇宙(そら)にいる親友に、消息の掴めぬ兄弟に思いを馳せた。
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